令和7年7月3日(木)池袋駅西口発着で、会員等11名(内現地集合4名)の参加を得て、海上自衛隊横須賀地方総監部地区及び記念艦「みかさ」の研修を実施しました。
当法人理事である加藤保元海将(第32代佐世保地方総監)が本研修に参加しました。
研修内容は、
①横須賀地方総監部でのブリーフィング(海上自衛隊と横須賀地方隊の現状)
②横須賀逸見地区の見学
③記念館「みかさ」概要説明及び艦内の案内見学
でありました。
横須賀地方総監部でのブリーフィング
海上自衛隊と横須賀地方隊の組織・役割等の説明を受けましたが、積極的な質疑とリアルな現場経験に基づく応答がなされました。その一部を紹介します。
・潜水艦救難訓練の際、水深200mまで潜水したが真黒の世界であったこと
・シーレーン防衛では、全長330mのタンカーの原油輸送量は日本の1日分の消費量にも満たなく、中東から日本までに18日~22日の航行日数を要することから、日本から中東までのシーレーン上には常時17~20隻程度のタンカーが航行している現状
・中国の著しい海洋進出等により日本周辺海域での通常の警戒監視活動が厳しさ増すなか、中東での海賊対処活動等海上自衛隊の任務行動はますます多方面に拡大しています。このような情勢下、海上自衛官の定員は約45,000名であり、東京ドームの収容人数(55,000人)にも満たない現状では、海上自衛隊隊員一人一人にかかる負担が大きくなっています。しかしながら現場の隊員は厳しい訓練を通じて如何なる事態にも自信をもって対処できるという自信に満ちています。
この説明には頭が下がりました。

横須賀逸見地区・係留艦艇の見学
当日は各桟橋や岸壁の両側には多数の艦船が3艦ずつ目刺し状態で縦列に係留されていました。
これほど多くの艦船を眺めるのは壮観でした。
長い航海での任務を果たして休養、補給をしているかと思いきや一部では寸暇を惜しんでの訓練もしておりその風景の撮影は禁止を告げられましたが、心ひそかに応援しました。
横須賀海軍カレー本舗ベイサイドキッチンで昼食(DSC会員が勤務)
バイキング方式金属プレート(海上自衛隊が使用しているトレイと同じ)に4種類のカレー、豊富なトッピング+ドリンク、ソフトクリームの食べ放題飲み放題で大満足

記念艦「みかさ」の研修
戦艦「みかさ」は、日露戦争において、1905年日本海海戦でロシアのバルチック艦隊に決定的な勝利を収めた日本帝国海軍連合艦隊の旗艦(連合艦隊司令長官東郷平八郎が座乗)でした。
日露戦争の勝利は、日本が近代国家として列強の仲間入りを果たすきっかけとなり、海軍では「連合艦隊精神の象徴として位置づけ、士気高揚や愛国心、忠誠心の教育資源として保存する意義があると判断保存することとしました。1925年に記念艦三笠として公開されました。
大東亜戦争終戦(1945年)時、連合国軍によって、艦橋・主砲などの艦上構造物や内部の装飾・展示物が撤去され、記念艦としてその機能を失っていましたが、日本海軍関係者や米海軍ミニッツ元帥等の働きかけにより、1958年復元、現在の記念艦「みかさ」に至っています。
世界には三大記念艦(英海軍ビクトリア、米海軍コンスティチューション、記念艦「みかさ」)がありますが、三笠以外は木造帆船であり、「みかさ」は唯一の鋼鉄製前弩級戦艦として歴史的価値を有しています。
乗艦後、一般見学者では入れない士官室で小憩後、三笠保存会事務局長と広報係による概要説明と約一時間艦内を特に丁寧にご案内いただきました。
帰り際、参加者全員がヨコスカポートマーケットのYokosuka Gelato Factory(DSC会員が勤務)で厳選された材料を使用した各種ジェラートを思い思いの好みで楽しまさせていただきました。美味しかったです。
海上自衛隊横須賀地方総監部地区及び記念艦「みかさ」の研修しました。
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