【防衛セミナー】 「もし、核爆発に遭ったらいかに生き延びるか」を開催しました。 一般社団法人DSC 自衛隊応援クラブ

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【防衛セミナー】 「もし、核爆発に遭ったらいかに生き延びるか」を開催しました。

イベント報告

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2024-1-30

【防衛セミナー】 「もし、核爆発に遭ったらいかに生き延びるか」を開催しました。 -

防衛セミナー】 「もし、核爆発に遭ったらいかに生き延びるか」を開催しました。

講師の中川義章先生は、東大の原子力を卒業後陸上自衛隊に入隊、第一師団長、研究本部長を経験された元陸将で、この間、マサチューセッツ工科大学の修士課程で原子力を学ばれた軍事と原子力の専門家です。
日本に脅威を及ぼしている周辺国 中国、北朝鮮、ロシアは全て核保有国です。これが使われない保証はありません。
日本国民は東日本大震災、今回の能登半島地震、羽田の航空機衝突事故等の対応で世界から称賛される素晴らしい国民性を示しましたが核爆発の被害はこれらをはるかに超えます。これに遭ったら全て終わりと多くの国民は考えているのではないでしょうか。
しかし、広島、長崎の爆心地近くでも奇跡的に生き延びられた方がおられます。 もし、核爆発に遭っても必ず生き残っている方々がいます。この講演を聴講された方は、もしも生き残ったら残留放射能等からの被害を防ぐ知識を学び日本人のDNAの維持と復興の力を湧き出させることが出来ると確信します。
この講演は防衛省の協力・支援を頂いております。
この講演内容の動画をYuotubeアップします。


以下に内容を要約します
1 基本の原理・原則
核兵器の威力が8倍になると、 影響が及ぶ面積が4倍に、 距離が2倍になる。


2 核爆発の効果
①  爆風・衝撃波:衝撃波が地上に在る軟目標は、ほぼ全て破壊できる。
広島の場合(20ktの空中爆発)2km以内の市街が破壊
②  熱線:熱線の減衰は、距離の2乗に反比例
広島の場合、爆心から1.2km以内では火傷で死亡
③  放射線:直撃を受けると即時にシビアな状況になる。
細胞内の電磁作用で神経系も筋肉系も大ダメージを受ける 
④  電磁パルス(EMP):機材への障害
⑤  電波伝播の障害:大気中にイオン化した空間が存在し電波伝搬の障害が出る 


3 直撃を免れた場合  生き残り復興するために
死の灰が大問題(フォールアウト)の防護手段  → 時間 距離 遮蔽
⓵ 時間効果  『7の倍数の法則』 7倍の時間が経過するごとに線量率は1/10になる。    7時間たてば、 1/10
7×7=49時間たてば、 1/100       
7×7×7=343時間=14日7時間たてば、  1/1、000      
② 距離の効果    距離が、2倍になれば、  線量率は、1/4になる。
③ 遮蔽の効果    土壌(3フィート)  0.0002 
   2×4住宅   0.3 ‐ 0.6
      地下室  0.05‐ 0.1
   アパート(RC造)上層階0.01、下層階 0.1
     コンクリート壁     0.001‐0.03 (12インチ)
屋内退避の効果
どんな建物でも、目張りして48時間退避すれば、効果がある。
例えば、4時間で半数が致命的になる100rad/hのフォールアウト内でも、
48時間退避で、1rad/hに減衰して数時間移動できるようになる。
2×4住宅では、0.3×(100+1)×1/2×48=727rad(7.27Sv)
RCアパートの上層階では0.01×(100+1)×1/2×48=24rad(240mSv) の被曝を受けることになる。 
地下街の効果(地下1m以深)
0.0002×(100+1)×1/2×48=0.48rad=4.8mSv   ほぼ無傷です。
1rad/hの地域内では?
目張りして48時間屋内退避すれば、
  2×4住宅では、0.3×(1+0.01)×1/2×48=7.3rad=73mSv                 
  アパートの上層階では、0.01×(1+0.01)×1/2×48=0.24rad
                     =2.4mSv
放射線防護について
Svは、大きな単位なので、通常はミリシーベルト(mSv)あるいはマイクロシーベルト(μSv)を使用する。
 100mSv以下では、臨床的急性の症状なし
 自然放射線        2.4mSv/年
 胸部X線          0.5~4mSv/回
 X線CT           7~20mSv/回 
放射線被曝について
100mSv以下の低線量被爆については 諸説がある。
 しかし明確な被害が確認できていないことは 事実である。
 核爆発が起こっても、100mSv以下の被曝に抑えれば、問題が無いことになる。
100mSv以上の被曝の場合、長期的に定期検診を行いつつ早期の治療を追求することになる。


4 個人(家族)の課題
屋内退避のための準備をする。
◇  どこに(場所)
◇  情報収集手段(テレビ、ラジオ、携帯)
◇  目張り用の資材の準備 

国民保護のための政府の課題
◇ 迅速な、被害状況、汚染状況の把握
 政府の責任(国民保護の基礎)
◇ 適切な避難指示(パニック防止)
フォールアウトは広範囲、線量率は、平常時では「危機的レベル」
◇ 屋内退避の有効性の周知
個人が行動することにより、被害は極限

“国防は国民全員で、自衛隊は第一戦で頑張るのです。”

【参考】
1 屋内退避の重要性を訴える資料
内閣官房国民保護ポータルサイト  http://www.kokuminhogo.go.jp
①  「弾道ミサイル落下時の行動」(全1ページ)
②  「武力攻撃やテロから身を守るために」(全32ページ)
核爆発の場合の留意点が詳しく記載されている。
2 核爆発のシミュレーション・モデル
“NUKEMAP” http://nuclearsecrecy.com/nukemap
英語入力(翻訳可)ですがなかなか使えます
3 フォールアウトに関する資料
“The Effects of Nuclear Weapons” by Samuel Glasstone
3rdedition(1977,U.S.Government Printing Office)


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