第374空輸航空団と同盟国が70周年のクリスマスドロップ作戦に参加。
航空自衛隊は、横田基地第374空輸航空団が、同盟国およびパートナー部隊とともに、今回で70周年を迎えるクリスマスドロップ作戦に12月5日から参加した。1952年から行われているクリスマスドロップ作戦は、国防総省で最も長く行われている人道支援・災害救援訓練である。
第36空輸中隊ロードマスターのヴィンセンゾ・ガレゴス技能軍曹は、「チャンスは一度きりなので、最高かつ完璧なレベルで実践できる訓練をする必要がある。どこかに赴いた地で、津波や地震、台風などの災害が発生した際に、人々に必要な物資を提供できるよう、きちんと任務を遂行できなければならない」と話す。
今年は、民間のドナー、慈善団体、グアム大学が、ミクロネシア連邦やパラオ共和国を含む南東太平洋の55以上の離島で暮らす22,000人以上の島民に援助を提供できる量の食糧や物資を集めた。
第36空輸中隊のパイロットで同作戦の指揮官アレックス・ランダル大尉は、「米国には太平洋地域で援助を行ってきた長い歴史がある。こうしたクリスマスドロップ作戦は、実際に島民たちを助けながら、人道支援や災害救助を実践する特殊な機会を与えてくれる」と述べた。
第374空輸航空団は今回の作戦において、グアム・アンダーセン空軍基地の空兵のほか、韓国空軍、日本の航空自衛隊などの国際的なパートナー部隊と協力して、伝統あるクリスマスドロップ作戦を実施した。
クリスマス・ドロップとは?
そもそも「クリスマス・ドロップ」とは何なのか?というと、
防衛省によると、「他国との共同訓練においては、しばしば固有の訓練名がつけられることがあります。基本的には訓練の目的や内容等に基づき決定されますが、この「クリスマスドロップ(正式名称:ミクロネシア連邦等における日米豪人道支援・災害救援共同訓練)」は、その名のとおり、12月のクリスマスの時期に行われる物料投下(ドロップする)訓練です。本訓練において投下される物資(生活用品等)は、そのまま援助としてミクロネシア連邦等の人々に贈られることになるのですが、これらは米空軍と米国慈善団体が中心となり集められた寄付物品であり、提供者と訓練参加者とが一緒になって投下前の箱詰めを行います。また、訓練期間中、各国参加機はそれぞれ「サンタ○号」という名で呼ばれ、目的地へと飛び立って行きます。加えて、実際の投下時には海上約100mという低空飛行を行い、物資を待ち受けている人々が手を振る姿を目視できることからも、訓練参加者は本訓練を単なる物料投下訓練ではなくまさに「贈り物を届ける」ミッションと考えながら訓練しています。」と説明している。
この訓練は、演習場での訓練と異なり、実際の離島で住民の動きも見ながら臨機応変に投下ポイントを決定しなければいけないことから、極めて実任務に近い環境で訓練を行うことのできる貴重な機会となっているだけでなく、「サンタ」としての使命感が隊員の士気を一層高めることとなり、大きな訓練成果を得ることにつながっている。
美保基地(鳥取)の地元・保育園児にサンタクロースからプレゼント!
航空自衛隊美保基地では、12月20日、米空軍が太平洋の島々に航空機から物資等を贈る活動・クリスマスドロップにちなんで、基地周辺の幼稚園生、保育園生をクリスマスドロップに招待。C-2から降りてきたサンタクロースやトナカ イに扮した隊員らが園児たちにプレゼントを手渡した。
(画像は美保基地ホームページ、Yokota Journalより)
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