陸上自衛隊、愛知県防災安全局、ファイテックが合同で先進国世界基準の消火システムでの訓練を実施する。
今年の4月、群馬県や栃木県で発生した山火事の光景は、テレビの前の視聴者を不安にさせるものだったことを鮮明に記憶している。国民に、鎮火までにこんなに時間を要するのだということをまざまざと見せつけた出来事だったのではないだろうか?
林野火災の消火活動には、早期消火・延焼拡大防止の観点から、迅速な応急対応や資源の集中的投入が求められることから、消防庁では、都道府県及び消防機関に対し、空中消火を積極的に活用するよう要請している。
令和元年中の林野火災の出火件数は1,391件(対前年比 28 件増)、焼損面積は 837ha(同230ha増)、損害額は2億6,871万円(同6,634万円増)それぞれ前年に比べ増加しているという。
特に林野火災は、対応が遅れると貴重な森林資源を大量に焼失するばかりでなく、家屋等に被害が及ぶことや市町村境、都府県境を越えて拡大することもあり、ヘリコプターによる情報収集と空中消火は、広域応援や地上の消火活動との連携による迅速かつ効果的な消火活動を実施するために欠かせない消防戦術となっている。その中核を担うのが、都道府県や消防機関が保有する消防防災ヘリコプターや都道府県知事からの災害派遣要請を受けて出動する自衛隊ヘリコプターとなっている。
そこで9月21日(火)、林野火災用消火剤(フォレストディフェンダー)及びヘリコプター用消火剤注入バッチカウンタシステム(FEI)を活用した「大規模林野火災時の空中消火共同訓練」が行われる。
今回の消火共同訓練では、愛知県、陸上自衛隊、県警察、豊根村、新城市消防本部、株式会社ファイテック、県防災ヘリコプター、陸上自衛隊の中型及び大型ヘリコプター、県警察ヘリコプターの約100名と4機が参加し、大規模林野火災時の迅速な消火対処能力の向上を図るため、陸上自衛隊及び愛知県防災安全局、豊根村と共同で、「大規模林野火災時の空中消火共同訓練」を実施するという。
愛知県内で大規模林野火災が発生した想定で、現地対策本部(豊根村役場)での林野火災発生から自衛隊への災害派遣要請、現地への推進等に係る調整から、自衛隊の飛行統制下での複数のヘリコプターによる空中消火活動等までを行う大規模な共同訓練となる。
空気の乾燥するこれからの季節に向けて、まずは国民の一人一人が火災をおこさないことを心掛けながら、自然の摂理としておこってしまう場合にも如何に迅速な対応ができるのか!? ということを想定しておくことが重要であることを認識できるのではないだろうか。
【訓練日時】2021年9月21日(火曜日)午前9時30分から午後3時まで
( 予備日:9月22日(水)又は24日(金)の同時刻 )
※荒天等により航空機の運航ができない場合、予備日に延期となります。
【場所】豊根村役場(北設楽郡豊根村下黒川字蕨平2)
豊根村富山支所(北設楽郡豊根村富山下栃13−3)
ヘリポート3か所:
・豊根村多目的広場(北設楽郡豊根村三沢坂尻)
・富山多目的広場(北設楽郡豊根村富山正森)
・富山ヘリポート(北設楽郡豊根村富山下栃)
【訓練参加機関等】
(1) 参加機関:県、陸上自衛隊、県警察、豊根村、新城市消防本部 約100名
(2) 参加航空機:県防災ヘリコプター、陸上自衛隊の中型及び大型ヘリコプター、県警察ヘリコプター 計4機
(3) 参加企業:株式会社ファイテック
【訓練内容】
(1) 現地対策本部(豊根村役場)での林野火災発生から災害派遣要請、現地への推進等に係る調整
(2) 現地指揮所(豊根村富山支所)での空中消火に係る調整
(3) ヘリコプターを活用した空中消火
【問い合わせ】
愛知県 防災安全局 防災部 災害対策課 災害対策グループ
担当:井上、中野
内線:2511・2543
ダイヤルイン:052-954-6193
詳細はコチラ:https://www.pref.aichi.jp/soshiki/saigaitaisaku/rinyakasai-kunnren.html
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