繰り返される北朝鮮のミサイル発射実験の意味とは?
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北朝鮮の武力挑発は、ミサイルのあとに核実験の可能性もある。
5月7日(土)、防衛省は北朝鮮が14時6分頃、朝鮮半島東岸付近から、1発の弾道ミサイルを東方向に発射したことを発表。発射されたのは、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と推定され、最高高度約50km程度で、約600km程度飛翔し、朝鮮半島東側の日本海に落下したものと推定されたという。なお、当該ミサイルが落下したのは、我が国の排他的経済水域(EEZ)外と推定されるということだった。
防衛省から、政府内及び関係機関に対して、速やかに情報共有が行われ、現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されていないということだ。
総理からは、
① 情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと
② 航空機、船舶等の安全確認を徹底すること
③ 不測の事態に備え、万全の態勢をとること
の3点について指示があった。
これを受け、防衛大臣は
①米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること
②不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すこと
の2点について指示を出した。
これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであることは間違いない。また、ロシアによるウクライナへの侵略が発生している中で、立て続けにミサイルを発射していることは許されない行為と言える。さらに問題は、このような弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するものであり、強く非難されるべきものなのだ。防衛省・自衛隊としては、引き続き、米国等とも緊密に連携し、大臣指示に基づき情報の収集・分析及び警戒監視に全力をあげるとともに、今後追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表するということだ。
一方、米国政府は11日(現地時間)北朝鮮の最近のミサイル発射問題を議論するための国連安全保障理事会(安保理)緊急会議の開催を要請した。9日AFP通信などは、外交筋を引用して5月安保理議長国である米国の要請により、北朝鮮問題を扱う安保理会議が11日午後3時に公開会議の形で開く予定だと伝えた。これに先立って、合同参謀本部は週末だった7日北朝鮮咸鏡南道(ハムギョンナムド)の新浦(シンポ)沖の潜水艦で発射したと推定される短距離弾道ミサイル1発を捕らえたと明らかにした。
北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射は7カ月ぶりで、4日大陸間弾道ミサイル(ICBM)と推定される弾道ミサイル1発を発射して3日ぶりのミサイル挑発だ。
米国務省は北朝鮮が今年に入って15回繰り返されたミサイル試験発射に加え、早ければ今月中に核実験に踏み切る準備ができていると予想している。したがって今回の安保理会議では週末SLBM発射だけでなく、一連のミサイル挑発と核実験の可能性など北朝鮮の武力挑発と安保理制裁決議違反問題が幅広く議論されるものとみられる。
これら一連の動きをみていくと、北朝鮮は孤立した中で、目一杯の虚勢を張っているように見える。ロシアのウクライナ侵攻を見ても、戦争の後に残るのは後味の悪さばかり。世界に対して挑発を繰り返したところで、生み出すのは憎悪しかないことに気づいてほしいのだが。。。
(画像は、防衛省・自衛隊公式ホームページより)
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